記録6:シチリア東部1(カターニア)

【旅のルート】

レッジョ・ディ・カラーブリアからフェリーで対岸のメッシーナへ。メッシーナからカターニアへ列車で移動。思いがけずここで数泊することに。

 
イタリア本島とシチリアを結ぶ玄関口、メッシーナ港 カターニアの魚市場は活気に溢れている


レッジョ・ディ・カラーブリアの中央駅に到着したのは朝の6:00前だった。
夜行列車は寝台ではなかったがぐっすり眠ることの出来た私は、荷物を担いで列車を降り、ホームへと降り立った。

ところがホームに降りた人の数が少ない。あれ??他の人はどうしたんだろう??
そういえば同室のおじさんと女の子も降りなかった!

気にはなったが、港へ向かうべく駅を出た。
道行く人に「メッシーナへ行きたい」と聞くと、英語が全く通じず四苦八苦。
朝からこれか・・・、とかなり気が重い。

一軒のカフェでようやくカタコトの英語を話す人を見つけ、港への行き方をきいた。ここからはバスで港へ向かわねばならないのだという。そう、降りる駅を間違えたのだ。レッジョ・ディ・カラーブリアではなく、ヴィッラ・サン・ジョヴァンニ駅まで乗っていなければならなかったのだ!やられた・・・。よく調べておかなかった自分が悪いのだけど、本日のスタートがこれでは先が思いやられる。

バスが来たのはそれから一時間後くらいのことだった。
本当にバスは来るのか、私の言っていることがちゃんと通じているのか、など不安でたまらなかったので、来るバス全部に「港(ポルト)行きか?」と聞いていた私を見かねたのか、一人のおじいちゃんがバーから出てきて、一緒にバスを待ってくれた。バスが来るたびに立ち上がり、確認しようとする私に「大丈夫だから」と目で合図する。

港行きのバスが来ると、おじいちゃんがバスに乗せてくれた。
一時間も私につき合ってくれたのだから驚きだ。イタリア人には困った人を放っておけないような優しさがある。

おじいさんのおかげで港へ移動できた私は、フェリーに乗船した。目の前には懐かしのメッシーナ海峡が広がる。
船で働いていた私にとって、このメッシーナ海峡は地中海のシンボルであった。
忙しくててんてこ舞いだった当時、この海峡を抜けるということは「あと半分でこの地獄のような忙しさも終わる!」ことを意味していたからだ。
(詳細はコチラ→地獄の地中海

そのメッシーナが目の前に広がっていた。いつも左手に見ていたこの海峡を、フェリーはゆっくりと横切ってメッシーナの港を目指す。何とも感慨深かった。
メッシーナに着岸したのは8:00を過ぎた頃だった。
うーん、対岸についてから既に2時間が経過してる・・・(−−

港から駅までは歩いてすぐだった。
駅へ行き、カターニアへの列車の時刻を調べると、何と次の列車は10:05発!!
信じられない、これからまた2時間もまたねばならないのだ・・・(はぁぁ)。


メッシーナとカターニア

シチリアの玄関口・メッシーナへはレッジョ・ディ・カラーブリアからフェリーで移動。 東シチリア1の商業都市・カターニア。写真は中心部、ピアッツァ・ドゥオーモ。象の噴水は街のシンボルだ。 カターニアの歴史は古い。街にはこのようなローマ時代の遺跡が残っている。写真は2世紀に建てられた円形闘技場。

*メッシーナへのフェリーはイタリア本島側のヴィッラ・サン・ジョヴァンニ駅から出ている。所要約30分。
*メッシーナからカターニアへは鉄道で約1.5時間。バスも出ている。



暑い上に疲れもたまってきた。
ないものはないので、仕方なく駅の前にあったバールに入り、そこでパソコンを開き、ブログの原稿を書く。それにしてもついてないなぁ・・・。バールではシチリア名物のリコッタチーズ入りのパン、それにカプチーノを頼んだ。パンは美味だが、私にはちょっと甘みがキツイ。

どうにか時間をつぶし、ようやくきた列車に乗る。バックパックが肩に食い込み、まだ4月末だとは思えない日差しが私を襲う。

無事に乗れた安心感でほっとしたのもつかの間、MP3プレイヤーを駅のイスに置き忘れたことに気づいた。しまった、疲れでふらふらしていたのだろう、うっかりと置いてきてしまったのだ。
この日のブログ(http://blog.e-tabinet.com/live1/index.php?itemid=220&catid=30

ショックなことは続くモノだ。
今日は朝からついていない・・・。いやになってふて寝した。
途中、車掌に起こされふと窓の外を見ると、かの有名な高級リゾート地、タオルミーナの絶景が広がっていた。その海の色といったら何とも言えないほど美しい!

タオルミーナは行く予定はなかったのだが、この美しい風景を見てしまったら行くしかない。明日にでも行ってみようと心に決めた。

カターニアには11:27の到着。本日の宿は昨日予約を入れたAgora Hostel Catania。ネットで探しておいたユースホステルで、カターニアの中心地、ピアッツァ・ドゥオーモの裏にあるという。

カターニアの駅からピアッツァ・ドゥオーモの側を通るバスはすぐに発車したので。宿にはお昼前にチェックインすることができた。宿はピアッツァ・ドゥオーモの裏に広がる市場の奥にあり、市場がちょうど店を畳む時刻だった。道路には野菜や魚(!)などの生ゴミで溢れすごいことになっている。

疲れ切っていたし、MP3プレイヤーをなくしたショックとでやる気をなくした私は、シャワーを浴びて夕方まで昼寝をした。目が覚めてから近所のバールへ行き軽食を取る。その後はずっと一階のフロント前にあるテーブルへ延長コードまで持ち込み、原稿を書くことに終始した。このホステルは大部屋だけどロッカーがあるし、インターネットのコーナーではLANにもつなげるので大変便利だ。スタッフもみんな明るく親切な人ばかりで、結局この宿に4泊することになる。

朝は市場へ行った。
活気溢れる市場は大変面白く、午前中いっぱい楽しんでしまった。
この辺りにはおいしくて安い店や屋台が多い。カターニア自体は観光客にとって見所もそんなにない街だが、つまみぐいをするには楽しい街だ。
(この日のブログ→http://blog.e-tabinet.com/live1/index.php?itemid=233&catid=30

野菜や魚を仕入れた私はさっそく昼食を作りに宿へと戻った。
宿にはおおきなキッチンと冷蔵庫があって、用意してあるコーヒーは飲み放題なのでうれしい。アツアツの魚介のパスタを皿に盛りつけ、コーヒーを入れると立派なランチのできあがりだ。

食事を終えるとまだ昨日の疲れがとれないのか、強烈な眠気が襲う。
身体の芯に眠気が残っている感じだ。軽く昼寝をしてから身支度を整えた。
夕方からエトナ火山へ行くツアーに申し込んでいたからだ。


カターニアの朝市場とエトナ山

マグロとカジキマグロの頭がディスプレイ!ステキな魚市場。 魚だけでなく、お肉やチーズ、惣菜に野菜とまさに市民の台所的存在だ。 から揚げにしたらおいしそう!どの魚も新鮮で買いたくなっちゃう!
エトナ山の中腹から、タオルミーナを望む。まだ春なのに夏のような海の色。 エトナ山はヨーロッパ最大の活火山。今でももくもくと噴煙を上げている。 探検家気分も高まる、溶岩洞窟の探検!参加者全員でおおはしゃぎ。

*エトナ山トレッキングツアー・・・ユースホステル主催のツアーで、一人35ユーロ。ガイドが案内してくれる。
*カターニアの市場・・・町の中心、ピアッツァ・ドゥオーモの横にある。駅からはバスで。



エトナ火山はシチリアで最も高い山(標高3323m)であり、ヨーロッパ最大の活火山だ。
つい一ヶ月前に噴火したばかりなので火口付近には近寄れないが、1750m地点まで車で登り、そこからトレッキングした。

参加したのは同宿のオーストラリア人4人、フランス人2人、アメリカ人2人、イタリア人3人に私の計12名。
山を見上げると噴火口のあたりから水蒸気が吹き上げ、下を見下ろすと溶岩で覆われた黒々とした山中、そしてはるか眼下には美しい海岸線が見えるのだった。このあたりは火山が活発なのだろう、小さなクレーターがあちこちに見えた。

今回はチャンスが無かったが、シチリアにはボルケーノの語源ともなったヴルカーノ島のある、エオリエ諸島(世界遺産)などで温泉に入ることも出来る。

トレッキングの帰りには、ガイドさんが私たちのリクエストに答えて、溶岩によって出来た洞窟へと案内してくれた。
これが半端ではない天然の洞窟で、光も何も届かない暗黒の世界!日本ではまず、立ち入り禁止となっては入れそうも無い洞窟だ。

夕方から夜にかけてのトレッキングと洞窟探検はなかなか楽しいものだった。


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