記録9:シチリア西部2 (セリヌンテ、アグリジェント、パレルモ)

【旅のルート】

トラパーニからセリヌンテへ車で移動。再びトラパーニに戻り一泊、モティア遺跡へ行こうと試みるものの、バスの接続があまりに悪く断念・・・。タクシーなら30分で着くのに(涙)トラパーニからパレルモへ移動し、パレルモ泊。翌日はアグリジェンドへ向かい、再びパレルモ泊。空路マルタ共和国へ!!
 

翌朝は8:00の出発。小さな車に3人と荷物が乗り込み、いざ出発。
まず向かったのは美しい塩田だった。二人はまだ塩田を見ていなかったので、トラパーニから車で30分ほどの所にある塩の博物館へと寄り道したのだった。あれ、ここ、見覚えが・・・。なんと明日行こうと思っていた、モツィア遺跡への入り口ではないか!!ここから小船で島がまるごとカルタゴ遺跡、のモツィアへとわたることが出来るのだ。明日行くにもかかわらず、写真をたくさん撮った。それは美しい光景だった。

私たちは再び車に乗り、セリヌンテを目指してドライブした。
セリヌンテへは10時半に到着。バスを使って来ていたらお昼を過ぎていただろうから、やっぱりレンタカーはいい!二人にお礼を言って別れ、セリヌンテからトラパーニへ戻るバスの時刻をインフォメーションで確認してから、遺跡へと向かった。

セリヌンテは海に面した広大な遺跡。シチリア最大の神殿群だという。
そのほとんどが崩落しており、実際に形をとどめているのはE神殿だけだが、それでもころがっているその柱に、当時の神殿の巨大さが見受けられる。大きく二区間に分かれており、すべてを回っていると結構な時間がかかる。

セリヌンテからカステルベトラーノへのバスは13:10発。またもやお昼を食べ損ねる。
本当にバスが来るんだろうか・・・、これを逃したら次は何時になることやら・・・、と不安に胸をドキドキさせていると、ちゃんと時間通りにやってきた。あーよかった。本当にバス停はここかしら、など、余計な不安材料が多くて精神的に疲れる。やっぱりイタリア語会話集みたいなものが必要だ。特にシチリアでは英語がほとんど通じなくてツライ。

カステルベトラーノからバスはないので、列車でトラパーニへと戻った。
腹ペコだが、お店の開く時間まで相当待たねばならない。体に疲れがたまり、お世辞にも楽しいとはいえないこの数日間。ただただ、ブログが更新できない苛立ちと旅への疲弊感が募るばかり。食事もろくに取っていないので、体はエネルギーが切れてしまったカンジだ。朝だけはしっかり食べたくても、出てくる朝食は甘〜いクロワッサンばかりだし・・・。

これがあこがれていたシチリアなのか。
これが夢見ていたシチリアなのか。

あまりにしんどく、原稿を書くこともままならない日々に「帰りたい」という望郷の念がつきまとう。

翌日はシチリアでの一番のメイン、と考えていたモツィア遺跡に向かおうと思っていた。
そして夕方戻ってきて、バスでパレルモへ向かおうと考えていたのだ。
その旨を宿の主人に伝えると、「MAO、その時間じゃ戻ってこれないよ」という。

前日何度も時刻表を確認したのに、見落としていたことがあった。

ガイドブックに、トラパーニからマルサラ行きのバスに乗って塩の博物館まで行き、そこから船に乗り換えるとあったので、それを信じ切ってしまっていたのだ。実際は、トラパーニからマルサラへ行き、そこから塩の博物館へ、さらに船でモツィアへ行かねばならなかったのだ。

トラパーニからモツィアへの渡し船が出るポイントまで、車ならたったの20分だ。

なのに、バス・列車・船を駆使しても、そこにたどりついたはいいが、帰ってくるのに夜遅くなってしまいそうなタイムテーブル。今日はパレルモに移動しておきたかったので、モツィア遺跡へ行くのを断念せざるを得なかった。行く気満々で目覚めたのに、ほんとうに残念だ・・・。(この日の旅ブログ

なんというか、結構さんざんなシチリア滞在だ。
ついていないことが多すぎる!こうなったらさっさとマルタへ移動して一刻も早く青い海に癒されたかった。


セリヌンテとアグリジェンド

セリヌンテは海に面した広大な遺跡。シチリア最大の神殿群だという。
そのほとんどが崩落しており、実際に形をとどめているのはE神殿だけだが、それでもころがっているその柱に、当時の神殿の巨大さが見受けられる。

アグリジェントはシチリアを代表する世界遺産の一つだ。その壮大な神殿もさることながら、そこから出土した数々の遺物にも注目したい。行ったのが5月初旬だったのにも関わらず、日中は歩けないほどのすさまじい暑さ。イタリアというより、アフリカに近いことを実感する。

E神殿の周囲にはお花畑が広がり、何とも美しい!広大な東神殿群で、唯一原型をとどめている。 。 崩落していまい、見る影もないF神殿。女神アテナに捧げられたという。
巨大なG神殿の円柱。ゼウスに捧げられたというこの神殿、何と2000人も収容できたのだという。ちなみにこの円形の直径は3mくらい。こんな太い柱、見たことがない!!
当時の繁栄をかいま見ることの出来る遺跡に、何事もなかったかのように咲く花々。 どうしても行きたかったモツィア遺跡。公共手段の接続が悪すぎてあきらめた・・・ アグリジェンドの博物館はすばらしかった。
だいぶ崩壊しているアグリジェンドの神殿。 唯一残っている神殿。相当暑くて相当広いので、日射病に注意!! 美しいモザイクがすばらしい、アグリジェンドの博物館。



モツィア行きを断念し、昼過ぎのバスでパレルモへ向かうことにした私は、先日行ったネットカフェを再訪した。おじさんはにっこりと微笑み、得意そうだ。そう、日本語を用意してくれたのだった!久々のインターネット、大勢の方からコメントをいただいている!こうした励ましが何よりも私を支えてくれた。無事、原稿をすべてアップし、宿に戻り、11:20のバスでパレルモへ向かった。

パレルモへは13:00に到着した。
今度はこぢんまりとしたB&Bではなく、久々にちょっと大きめの2つ星ホテルだ。
ホテルは市場のどまんなかにあった。

駅からホテルへの道のりは非常に分かりにくく、空腹と暑さ、たまりにたまっている疲れでふらふらなのに、30分以上20Kg近い荷物を引きずって歩いてしまった。だから、到着したときは口もきけないほどだった。すでに15:00近い。今日もお昼を逃した、市場でキュウリとトマトでも買って食べるか・・・と重い腰を上げ、食料を探しに出かける。ところが市場も閉まりかけていて、おいしそうなものは何も売っていない。さっきは野菜などがあったのに・・・と半泣きであちこち歩きまわっていたら、一件の中華料理屋を発見!まさか開いてないよね・・・、と中をのぞくと、なんと営業していた!久々のご飯、そして中華料理に感動した。気力も体力もすっかり失いかけていた私に活力を与えてくれたのだ。(この日の旅ブログ

この中華料理屋は何時でも開いているため、パレルモ滞在中は通い詰めた。
中国人は世界中でがんばって働いている。私たちアジア人の心強い味方だ。

翌日は世界遺産でもあるギリシア時代の遺跡、アグリジェンドへ。
本当は泊まりにしようかと思ったのだが、マルタの飛行機の関係で日帰りにした。

それにしても暑かった・・・!
アグリジェンドはシチリアが誇る最大の観光ポイント、さすがに日本人グループも3組ほど見かけた。
実は日本人を見るのは一週間ぶりくらいだった。女性は帽子に白い手袋、白いカーディガン、そして日傘。それに比べ、私の肌はすでに真っ黒、時計を外すとよく分かる。

この暑さの中観光するのはつらいだろう。
アグリジェンドも左右に広がっており、端から端へと移動するだけでかなりの時間がかかってしまう。
誰もが足取り重く遺跡を歩いていたのが印象的だ。
アグリジェンドの博物館は立派なもので、屋内ということもあり楽しめた。

昼食をアグリジェンドのバールで簡単に済ませ、再びパレルモへ。
パレルモの市場は夕方、再び活気を取り戻していた。中が真っ赤なブラッドオレンジを購入する。
このシチリア特産のオレンジはよそで買うととても高価なものだが、地元シチリアでは非常に安い。一個15円ほどだ。おいしいし、今不足しているビタミンが豊富なのでいくつか手に入れ宿で食べた。


パレルモ市内

パレルモの屋台はとっても活気がある。こちらは豚肉を解体中。 おお、マグロ!!トロの部分も赤みの部分も同じ料金。 ブラッディオレンジが安くておいしいのがシチリア!ステキなディスプレイ。
パレルモ市内は歴史ある建物がたくさん! パレルモの博物館。広々としていて、充実しています。 彫刻が噴水の周りを囲っている優雅な広場。



シチリアの最終日は、博物館へ行ったり市内観光をした。
飛行機は16:40発、17:30マルタ着なので時間に余裕があった。最終日くらいシチリア名物のシーフードでも食べたいと思ったが、やっぱり中華料理屋へ行ってしまう。中華料理ふた皿とパスタ一皿の値段は変わらないからだ。イタリアでは思いのほか食費と宿代がかかってしまい、正直言うと予算オーバーなのだ。

パレルモの空港へは駅前からでている空港行きのバスに乗った。
空港は結構大きかった。マルタはまだEU圏内ではなかったため、出発口が別のところにあった。そこで出国手続きをし、空路マルタへと向かった。フェリーで行くと2日はかかる距離。なのに飛行機ならたったの50分。本当にあっという間なのだ。

ぐんぐん飛行機は上昇し、その美しいシチリアの海岸線を私に見せてくれた。

青く美しい海、褐色の大地。
アコガレのシチリア。
ついていなかったことの多かったシチリア。
精神的にも、体力的にも疲弊してしまったシチリア。
でもたくさんの出会いがあった、すばらしいシチリア。

そんなシチリアとも、もうお別れだ。次に来るのは一体いつになるのだろう・・・。

物思いに沈んでいると、あっという間にマルタへ到着。
ようし、新しい一週間の始まりだ!

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